日時 | : | 2024/2/24(土)
16:30〜 開場 17:00〜18:30 |
参加費 | : |
参加費;3,500円(お茶とお菓子) |
開催場所 | : | Star Poets Gallery(Access>) |
お申し込み | : |
末富晶 メッセージ
末富晶 第一詩集『世界のはじめに』出版1周年記念
- 歌 ・ 詩 ・ 音 -
いつも、言葉とともにあった。
絶えず湧き起こる響きを、静かにずっと聴いていた。
現れてはこぼれおち、やがては消えていくその音を
ふとノートに書き出したのは、十代になってからのある日のこと。
長い間の静寂が、はじめて文字となり、それを「詩」と呼ぶと知った。
同じころ、隣の部屋では朝な夕な、兄がピアノを弾いていて。
ごく自然な流れで、書き出された言葉と音符をあわせて歌う
ひとつの遊びが、ゆるやかに始まった。
- 海鳴り -
作詞:末富 晶 作曲:末富 おうき
この大きな大きな海に問えば
知らないことなどなくて
ただ僕がそうしたいから
忘れたふりしてるだけ
この大きな大きな海に問えば
分からないものなどなくて
ただ僕がそうしたいから
たまに悩んでみせるだけ
胸ににじむその光は
揺らぐたびにかなしいけれど
それも僕がそうしたいから
置いたままにしているだけ
海鳴りという歌ができたのは、ある日の夜。
「お風呂に入ってくるから、これに曲をつけてて」
書き上がったばかりの詩を机の上に置き、兄が五線譜を書いている間に浴室に向かって、入浴を終え部屋にもどってきた時にはすでに一つの歌が完成されていたことをよく覚えています。
当時の私たちにとって歌をつくることは日常の一部で、「ご飯の前」や「お風呂の間」や「お茶の時間」とひとつながりになっている、家の中でのちいさな楽しみの一つでした。
「詩人」という存在や「音楽」というものの何たるかについて、まだ何も知らなかった頃。
けれどこうして思い返してみれば、あの時に響いていた音の中にはすでに、今に通じるはじまりの種があったのだと感じます。
このたび第一詩集『世界のはじめに』の出版から1年を迎えるにあたり、スターポエッツギャラリーにて記念のイベントを開催させていただくことになりました。
末富晶の詩作品と、その原風景である「ちいさな郵びん配達」の楽曲を通じて「詩」と「歌」そしてそれぞれの持つ「音」に、皆さんと共に響き合える時間となれば幸いです。
末富 晶
<ちいさな郵びん配達>
音楽家である兄・末富おうきと、詩人である妹・末富晶の兄妹ユニット。
十代の頃から、二人で歌をつくりはじめる。
二十代前半までに制作した楽曲は数十曲にのぼり、カフェ、学校、教会など様々な場所で楽曲を発表。
その後、大人になって育った家を離れ、それぞれの道を歩みはじめるにしたがって、二人で歌う機会は少なくなる。
2024年2月、末富晶第一詩集『世界のはじめに』出版1周年記念会にて、約20年の時を経て再結成。
遠い記憶との再会と、新たなはじまりの日を迎える。
末富 晶(すえとみ しょう) Profile
詩人・生け花アーティスト。
1983年 神戸市生まれ。
1991年 小学3年生の時に学校に行かなくなり、その後7年間を不登校児として過ごす。
1994年 華道家 松井禾風氏に出会い、師事。
生け花の修練を積み 1999年より華道壮風会の東京・神戸・パリ・ミラノで開催したギャラリーでのグループ展に作品を多数出展。
2000年 松竹映画「十五才 学校Ⅳ」(山田洋次監督作品)の制作に関わり作中詩原案者となる。
2018年 岩波ジュニア新書で、自分の体験を綴った『不登校でも大丈夫』(岩波書店)を出版。
2023年 第一詩集『世界のはじめに』(Star Poets Gallery叢書1)を出版。
天童大人プロデュース アートパフォーマンスProjet La Voix des Poètes-詩人の聲―第2151回(駒込平和教会)、第2184回(ギャルリー東京ユマニテ)、第2197回(ギャラリー絵夢)、第2224回(駒込平和教会)に参加。
『「目覚め」への道の歩き方』(春井星乃著/ナチュラルスピリット)にてイラストを担当。
E-mail : ruka6@goo.jp
Instagram : https://instagram.com/shou.suetomi/
末富 おうき(すえとみ おうき) Profile
幼少の頃からピアノに親しみ、16歳より作曲をはじめる。
20歳の頃にゴスペル音楽と出会い、ゴスペルシンガーとなる。
自身がディレクターとなりゴスペルクワイアを結成。滋賀県を拠点に演奏活動を行う。
1998年ソニーエンターテイメントのオンラインゲームのBGM制作を担当。
劇中音楽制作、アーティストの収録サポート、ライブ企画等、様々なジャンルで音楽活動を続け、現在に至る。